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2017年1月の6件の記事

2017年1月29日 (日)

光恩寺阿弥陀さまへは赤岩の渡し船で! 川を渡ると極楽浄土です!

光恩寺さままでの行き方があまりに素晴らしすぎたので、ご紹介します。

「わたし」ってご存じですか?  川の両岸をつなぐ「渡し船」のことです。つまり、橋がなかなか架けられなかった昔の交通手段です。

光恩寺さまのすぐそばを流れる利根川でも、古くから渡しは行われており、上杉謙信の文献に記述があるそうです。江戸時代の水運の発達とともに渡し船は栄えましたが、近代に入り橋が普及すると衰退しました。

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ですが、光恩寺さまから徒歩数分のところに、「赤岩の渡し」が残っているのです。しかも、乗船場所まで、熊谷駅からバスが一時間に一本程度出ています。今回、光恩寺さまのお参りを計画するまで、現役の渡しがあるとは知りませんでした。Googleマップには乗船場所の記載があるものの、ルート検索には出てきません(2017年1月現在)。

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赤岩の渡しは”県道”の一部として、群馬県千代田町が管理運営を行っています。県道という扱いのため、無料で通行できます。

旅人にとっては楽しすぎる乗り物なのですが、生活する人には少し面倒なのでしょう。利用者は少ないようです。少し遠回りすれば近くに橋があり、車で簡単に往来ができます。

私が行ったときも、利用者は私一人のみ。船の運転手とサポートの男性も手持ち無沙汰な感じでした。もっと観光資源に活用できるとよいのかなと思います!

私が乗船したとき、青空のもと、冬の澄んだ空気が川面に反射し、このうえなく気持ち良かったです。

さらに、古寺巡礼者の私には、此岸と彼岸を結ぶ「渡し」に感じられました! 光恩寺さまへの巡礼手段として、こんなに素晴らしいものはないのではないでしょうか!?

【移動方法のまとめ】

1)  熊谷駅前から葛和田行きのバスに乗り、終点の葛和田で下車。30分程で到着します。

2) バス停の横に小屋があり、その前にこんな黄色い旗があります。
   
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3) この黄色い旗を校旗掲揚みたいな感じでスルスルと上げます。


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4) すると、群馬県側に待機している渡し船がこちら側に迎えに来てくれます。(群馬県の運営なので、船は基本的に群馬県側で待機しています)
これから拝観する阿弥陀さまが彼岸からお迎えに来てくださるようにしか思えませんw

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5) 乗船して川を渡ります。利根川は深くて広い!

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6) 乗船時間はわずか数分。左岸に到着すると、光恩寺さままで徒歩ですぐです。



光恩寺の阿弥陀さま!

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お参りを終えて、再び船に乗り込むと、船は西日に向かって滑り出しました。阿弥陀三尊を拝観した直後にこんな経験をしたら、もう、西方浄土に向かうようにしか思えなくなります! (行きも帰りも向かう先は阿弥陀さまの極楽浄土ということになりますね…!)

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いろいろな意味で楽しい船の旅。阿弥陀さま拝観にはぜひとも赤岩の渡しで!!!



※赤岩の渡しについては→千代田町サイト(赤岩渡船)

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群馬県・光恩寺阿弥陀三尊(県指定)~だって、定朝様なのに玉眼なんですもの~

群馬県千代田町・光恩寺さまで、県指定文化財の阿弥陀三尊をお参りしてきました。

もう、一瞬で恋に落ちました! だって、定朝様なのに玉眼なんですもの。藤原の気品と鎌倉の躍動感が混ざり合った仏像に私は強く惹かれます。

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阿弥陀さまは像高142センチ。鎌倉時代の半丈六ですが、立派な台座(台座は江戸時代)と光背をもち、大きなお堂の中央に座すさまには、かなりの重厚感があります。 私が特に惹かれたのは、半眼で、なおかつ、定朝様の穏やかさを示しながらも、玉眼という点です。定朝様の半眼というと、視線が合わず、ぼーっとした感じになることが多いかと思います。それはそれで好きなのですが、こちらの玉眼の阿弥陀さまは瞳に意志が感じられ、私たち衆生の悲しみや苦しみをしっかりと見てくださるように感じました。

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「北開東における定朝様式の流れをくむ鎌倉時代彫刻の代表作である」と群馬県の文化財サイトにありました。北関東の定朝様式の仏像って、他にどんなお像がおられるのでしょう? 上品上生の印も美しかったです。

観音、勢至の両脇侍はともに総高159センチ。同サイトによると、寄木造りで、宋朝風の造りだそうです。玉眼を光らせ、ひらひらと衣紋が揺れるさまからは、藤原らしさは感じられません。また、観音さまと勢至さまで多少表現が異なるので、制作時期が多少ずれるのか、制作者が異なるのかもしれません。どちらも間近でその美しさを感じることができます。

そんな三尊さまは、正面から拝しても、左右両サイドから拝しても、とても美しくて、美しくて…。自分が立ち上がって拝しても、座って下から見上げても、どちらも美しくて、美しくて…!

もうどう形容していいのか、どう説明してよいのか、わかりません。恋心とは、言葉で説明できないものなのです。

またお参りに行きたいです!

群馬県のサイトはこちら→群馬県文化財サイト(光恩寺阿弥陀三尊)

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阿弥陀堂。コンクリート製の収蔵庫ながら、屋根がそって立派ですね。

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2017年1月28日 (土)

群馬県・宮田不動尊ご開帳

2017年1月28日、初不動の日。群馬県渋川市・宮田不動尊が年に一度のご開帳と聞き、お参りしてきました。岩の洞窟の中に、白い石造の等身大の不動明王さまが立っておられました。
仏像の本で何度か観ていたのですが、やっとお参りできました。
1251年、院派の作だそうです。荒々しいお不動さまでありながら、優美さが見られるのは院派だからか、とパンフレットに書かれていました。

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なお、ものすごい急な階段をたくさん登らないとこのお不動さまにはたどり着けません。そういう大事なことは仏像の本には書いてないんですよねw  現地に着いてビックリしました。

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2017年1月17日 (火)

日向薬師の鉈彫り薬師三尊が好き!

私の中で一番の鉈彫り仏と言えば、神奈川県伊勢原市・日向薬師のご本尊さまです。
この薬師三尊さまは、像として彫り出される以前から、木の中ですでにこのお姿でおられたのでしょう。お会いするたびにその思いが強くなります。
脇侍の菩薩さまはほぼ全身が鉈彫り。薬師さまはお顔や胸がつるつるに仕上げてあります。私には、まず木の中から薬師さまが現れ、続いて菩薩さまが出現するさまに見えます!

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ご本尊さまのご開帳日は正月三が日、1月8日、4月15日の年5回。 1月8日は初薬師として七草の入った薬師粥がふるまわれます。

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収蔵庫には平安末から鎌倉初期の仏像群がおられます。もう「ここは奈良?」状態です。等身大の四天王と十二神将、丈六薬師三尊に丈六阿弥陀如来坐像。すべて国の重要文化財。獅子頭も昨年、国の重文に指定されました。よだれを拭っても拭いきれません。
破損した観音立像がおられなかったのですが、修理に入られたのでしょうか?

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また、大規模な修復が終わったばかりの本堂には、平安の十二神将が気持ちよさそうにおまつりされてました。修理中は収蔵庫で間近で拝めたのですが、やはり本堂におられるほうが皆さまお幸せに見えます。

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何度でもお参りしたいお寺さまです。

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2017年1月 5日 (木)

仏像拝観リスト2016年10~12月

10月15日
福井県
○福井市・福井の仏像展~白山を仰ぐ人々と仏たち~(福井市立歴史博物館)

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○越前市・開創650年記念 正覚展(越前市立武生公会堂記念館)
越前市の浄土宗寺院の文化財を集めた展覧会。阿弥陀如来立像、法然上人絵伝。ていねいな解説が印象的。

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滋賀県
○大津市 つながる美・引き継ぐ心~琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館~展(滋賀県立近代美術館)
これでもかというほどの美仏のオンパレード。特に阿弥陀坐像の鉈彫りにハートを射抜かれた。

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10月16日
滋賀県
○大津の浄土宗寺院 新知恩院と乗念寺展(大津市歴史博物館)
新知恩院の快慶涅槃像、法然上人立像、乗念寺の聖観音立像
前日の越前市の展示に続き、浄土宗寺院の文化財を集めたもの。またしても法然上人絵伝。乗念寺の観音像は異なる時代の特徴が一つの像に現れていて萌えた。ていねいな解説に感謝。

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京都
○即成院お練り供養会式

10月20日
秘密

10月22日
○臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念 特別展「禅―心をかたちに―」 (東京国立博物館)
☆宝冠釈迦如来三尊 院吉・院広・院遵作 1352年 静岡・方広寺蔵
院派の宋風のきらびやかさと、衣のしつこいうねうねを堪能。
☆羅怙羅尊者 范道生作 1664年 京都万福寺
☆神奈川来迎寺の跋陀婆羅尊者
☆京都鹿王院の十大弟子
十大弟子は円形展示。ぐるぐる何周もしてしまい、まんまと学芸員さんの目論見にはまった感じです!
○櫟野寺展 2回目 すごすぎて消化不良。

11月1日
○八王子市・龍見寺 大日如来坐像(藤原)

11月3日
○秦野市・太岳院 十一面観音立像(平安)

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11月5日
尾道市
○千光寺 襖絵観喜天 伝統をうまく現代風にアレンジ。心がほっこり
○浄土寺
 本堂 秘仏十一面観音
 阿弥陀堂 阿弥陀三尊
 収蔵庫 大日如来 聖徳太子
不動など
○海龍寺 千手観音(県文)

愛媛県
○西条市・西山興隆寺 千手観音立像(県文)
 収蔵庫 銅造如来立像
○今治市・仙遊寺 千手観音(無指定とは思えない素晴らしさ)お遍路さん

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○松山市・西法寺 釈迦如来(県文)

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11月6日
○松山市・大宝寺/阿弥陀如来・釈迦如来(西村公朝さんの拓本)

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○松山市・太山寺 十一面観音(本堂むかって右側の厨子に3 駆の十一面立像)
○松山市・光徳院 聖観音立像(10世紀)(阿弥陀立像は修理中)
○松山市・庄薬師堂 菩薩系立像

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○広島県尾道市(生口島)・光明坊 阿弥陀如来坐像
○広島県尾道市(生口島) 耕三寺 快慶阿弥陀如来坐像

11月26日
○宮城県南三陸町 大雄寺(阿弥陀三尊)(曹洞宗のお寺になぜか不動堂)

11月27日
宮城県仙台市
○泉区某所 笈分如来(快慶伝説の残る県指定で個人蔵の阿弥陀如来立像)

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○成覚寺
木造聖観音
江戸時代に仙台城下大町の商人・高屋弥七が伊豆河津町の南禅寺から移して、成覚寺に奉納したと伝えられる。

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○阿弥陀寺
県指定 阿弥陀如来立像
市指定 木造聖観音菩薩立像
市指定 木造観世音・勢至菩薩坐像
○報恩寺
木造阿弥陀如来・二十五菩薩像及び地蔵菩薩立像

12月1日
○九品仏浄真寺 下品堂も開くようになっている。紅葉。

12月10日
○櫟野寺展3回目

12月18日&31日
○高幡不動尊 丈六不動三尊
一年の締めはやはり多摩代表のこのお三方にごあいさつ!

以上


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2017年1月 1日 (日)

高幡不動尊で除夜の鐘2017

2017年明けましておめでとうございます

年明け早々、念願だった除夜の鐘つきに挑戦してきました。場所は高幡不動尊です。無料で誰でもつかせていただけるのですが、ネットを探しても詳しい情報がなかったので、体験をまとめてみました。

《整理券は31日朝10時から》

12月31日、朝10時から大日堂の脇で整理券が配られます。私が到着したのは9:40ぐらい。すでに列ができていました。しばらく待って、ゲットした整理券が52番。「鐘つき券」というワードと、几帳面にカットされた画用紙に朱色の判子。萌えますね。

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《整理券は1グループ1枚》

整理券は1グループにつき1枚いただけます。
除夜の鐘は煩悩の数、つまり108 回つくので、先着108グループということになります。

《開始は0時、3時頃終了予定》

鐘つき開始時間は新年あけてすぐ、元旦の0:00 です。寺務所に伺ったところ、3 時頃終了予定とのことでした。私はほぼ真ん中の52 番ですので、1時より前に現地に到着しました。

《鐘楼は大日堂の左側》

高幡不動駅に着いて歩き出すと、参道は参拝者でいっぱいで、境内への入場規制が始まっていました。時間に余裕をみて出かけるのがよいと思います。山門前の交差点にはDJ ポリスの呼びかけが響いていました。

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鐘楼は本堂のさらに左奥、大日堂の脇から山側に登ったところにあります。ですので、もし時間が厳しければ、一般参拝者の列から離れて、直接、鐘楼に向かうことも可能です。できれば早めに到着してまずは本堂のご本尊さまにお参りすべきかと思いますが、かなりの混雑ですので、臨時の策としてお考えください。

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《大きな鐘から迫力の音》

大日堂の左側から整理券の順番に並び、しばらく待つと遂に、自分の順番が回ってきました。五重塔を見渡す景色のよい場所に鐘はあります。フレンドリーな若いお坊様がたが明るく迎えてくださいました。綱の上の方を持ち、後ろに引いて一気に鐘をつきます。

どぉぉーーーん。

近くで聞くと、大きな温かみのある音に包まれました。鐘の音は迫力があり、それでいて包容力がありました。一年の始めに素敵な経験をさせていただきました。感謝いたします。

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(平安丈六不動さまにカップ酒のお供えが。愛され頼られる重要文化財です!)

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