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2016年10月25日 (火)

京都・即成院の阿弥陀如来二十五菩薩お練り供養~繊細でかわいらしい菩薩様たち~

 京都、即成院の「阿弥陀如来二十五菩薩お練り供養大法会」に行ってきました。

 阿弥陀来迎練供養にすっかり魅了された私。今回が8か寺目、合計9回目の練供養への出動となりました。

 「練供養? 来迎会? 何のこと?」とよく聞かれるのですが、一言で説明するのは難しいです。私が追いかけている練供養は、菩薩の衣装と面を身につけた人々が、極楽往生の一場面を演じるものです。荘厳できらびやかな祈りの儀式に魅了されています。

 今回訪れた即成院は京都駅の南東、泉桶寺の塔頭です。本堂には、阿弥陀如来と二十五菩薩の大きな坐像が堂々とまつられています。二十五菩薩は楽器を手に持ち、極楽浄土の音楽を奏でておられます。

 即成院の練供養が厳修されるのは毎年10月の第3日曜日。練供養は春開催のものが多く、秋は珍しいと言えます。

 境内には、この日のために、大きな橋がかけられます。阿弥陀如来をまつる本堂を極楽浄土、地蔵堂を娑婆と見立てて、その間を橋でつなぐのです。長さ60メートルのこの来迎橋が練供養の主な舞台となります。

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 練供養の列がスタートするのは午後1時。まずは修験衆と稚児が来迎橋を2往復し、阿弥陀さまにお花と珍味を捧げます。練供養のBGMは3人の楽人による雅楽の生演奏。三種類の吹物による生演奏を西方極楽浄土の調べと思って聴き入ります。ときどき修験衆のほら貝も混じってまして、そこで即成院が今は真言宗であることを実感します。

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 3往復目に満を持して二十五菩薩が登場します。同時に、空っぽの御輿も本堂を出発し、地蔵堂で金色の筒を載せて、本堂へと運びます。

 先頭は大地蔵菩薩。そのすぐ後ろを観音菩薩と勢至菩薩が練り歩きます。観音菩薩は両手に蓮台を持ち、勢至菩薩は合掌し、それぞれが両手を交互に左右に振る独特の動き方で練り歩きます。

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 動き方は奈良・當麻寺の来迎会の観音勢至とほぼ同じですが、即成院の練供養では、中の人が女性なためか、非常にかわいらしく繊細な動きであることが特徴です。當麻寺のような男らしい強い動きではありません。岡山の弘法寺の練供養のときも、中将姫様をお迎えする菩薩の静かな動きに胸が熱くなりましたが、それと同じような感動がこみ上げてきます。

 最後に、二十五菩薩が本堂に戻ると、堂内で観音勢至普賢の三菩薩が極楽の舞を奉納されます。即成院和讃講の方々による和讃に合わせた、かわいらしくも感動的な舞いです。舞ながら、金色の筒を阿弥陀さまの面前にお供えします。

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 練供養というと、當麻寺の中将姫様や岡山・誕生寺の法然上人ご父母、加古川・教信寺の教信上人のように、具体的に誰かの像が運ばれて引接されるイメージなのですが、即成院ではそれが金色の筒だったのが印象的であり、私にとっては謎でした。今後の勉強の課題です。

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 なお、練供養当日に限り、本堂内の参拝には1000円の特別参拝券が必要です。これがなくても、境内には入れるので、来迎橋を渡る菩薩様を近くで拝むことは可能です。

 この日、NHK「美の壺」の撮影が入っていました。来月25日に放送予定だとか。どのように映像がまとめられるのか楽しみです。

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